アメリカ・ブックガイド
ちょっと前に紹介した坪内祐三『新書百冊』の第四章なんかも参考になると思うが、「アメリカ」に関するブックガイドとして個人的に利用してきたのは、『別冊宝島36:アメリカを読む本』である。
これは、50ほどのテーマについて、各評者が2〜4ページほどのコラムを書き、その中で「本」の紹介を行っていく、という形式で書かれていて、評者には、青山南、小鷹信光、小野耕世、生井英考、川本三郎、亀井俊介などがいる。
「別冊宝島」は、『全都市カタログ』という、「Whole Earth Catalog」にインスパイアされたと思しきタイトルの本を創刊号としているように、当初は'70年代アメリカのサブカルチャーに影響を色濃く受けて出発した。第2号の『道具としての英語」がシリーズ化されたり、『夢の本』『精神世界マップ』のようなニューエイジ路線のものが初期に出されている点からもそれは伺える。
『アメリカを読む本』は 1983年発行なので、その後の 20年をフォローすることはできないが、'60〜'70年代のアメリカに興味を持つ人には役に立つ本だろう。※ただし、これも手に入れようと思ったら古本屋になるでしょう。