2003-10-01から1ヶ月間の記事一覧

北田暁大「嗤う日本のナショナリズム」(雑誌「世界」2003年11月号)

岩波の雑誌に「2ちゃんねる」論が載っているらしい、ということで読んでみたのだが、「2ちゃんねる」に限らず、最近の「繋がっている」ことを重視するコミュニケーション様式についての論考として面白かった。簡単に議論を紹介すると、80年代の日本のマス…

仲俣暁生「極西文学論序説 (3)」(群像2003年11月号)

今回は、「旅行」→「その準備・装備」→「『バトル・ロワイアル』と『死のロングウォーク』」→「スティーヴィン・キングと村上春樹にとっての「恐怖」」→「現代日本作家(主に星野智幸作品)にとっての「日本」」→「森」、という流れの中で、「極西」という言…

excite book: 三浦雅士インタビュー「村上春樹と柴田元幸とアメリカの憂鬱」

URL:http://media.excite.co.jp/book/presents/miura/これを読んでおけば、『村上春樹と柴田元幸のもうひとつのアメリカ』の評論部分は読まなくても良い気がするな。それから二人は、自分たちの思想を表現するには翻訳が一番ふさわしいことに、潜在的に気が…

三浦雅士『村上春樹と柴田元幸のもうひとつのアメリカ』新書館

村上春樹と柴田元幸のもうひとつのアメリカ作者: 三浦雅士出版社/メーカー: 新書館発売日: 2003/07/10メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 6回この商品を含むブログ (24件) を見る 最近の日本の文学には、「村上春樹の小説」と同様、「柴田元幸の翻訳」が大…

笠井潔、加藤典洋、竹田青嗣『村上春樹をめぐる冒険』河出書房新社(ISBN:430900699X) ※現在、品切れ中のようです

「村上春樹」と彼が描いた「1980年代の日本」をめぐって、村上春樹と同世代の批評家3人が交わした鼎談が収録されている。この鼎談自体は、1990年(昭和天皇崩御とベルリンの壁崩壊の1989年と、湾岸戦争の1991年の合間)に行われた。ここで3人が「村上春樹…