デフレ時代の消費行動と社会企業家

デフレ時代はどんなカテゴリのどんな商品も似たり寄ったり、価格も品質もそう変わりはしない。少なくとも、消費者を動かす上で「価格」のランクは下がっているのではないだろうか。そんななかで、企業・商品をアピールする方法として、このところ目につくのが「社会貢献」(わかりやすいところでエコ)である。

これが実際どこまで有効かは知らないのだが、「実際にどのような社会貢献をして、消費者にアピールするか」という点で、これまでの企業・商品と社会起業家が結びついていく事例が増えているようだ。

「世の中不景気な上に不平等、政治も絶対数の多い既得権益者を守るだけ」という風潮ではあるけれども、「こういうふうに社会を変えたい」と具体的なイメージを持っている人には意外と追い風の時代ではないかというふうにも感じている。

付記:こうしたケースを私的に整理すると、社会企業家は

  • 既存企業から見れば、「自社商品・ブランドに付加価値を与えてくれる新種のサービス業」
  • 一般消費者から見れば、「商品・サービスに、「新しい社会作りへの参加」という形で希望・夢という価値を加えるクリエーター」
  • 一般社会から見れば、「公的な社会制度が硬直化・機能不全を起こしている時に、流通・金融・人的サービスなどの流れを変えることで社会システムを変えようとする活動家」

という感じでしょうか。社会企業家自身がどう思っているかは人それぞれですかね。それと、新しい商売が動き出すと、怪しげな話が混じりだすのもよくあることと思います。